Aspirin1982のブログ

アメリカ ハワイ島在住、日常やコンピュータなど適当に書きます。

プリント基板設計ソフトについて

最近は、めっきりプリント基板を設計する事がなくなってしまったが書いておこう。よくPCBと略されるが、これはPrinted Circuit Boardの略。部品が実装されていない基板そのものはPWB(Print Wiring Board)という。ここ最近は、誰でもかなり簡単にプリント基板の設計ができるようなフリーソフトが登場している。

基板設計ソフト

いくつかの基板設計ソフトをあげてみる。

kicad (http://www.kicad-pcb.org/

これは、回路図エディタと基板のデザイン両方ができるオープンソースな基板設計ソフト。kicadの書籍もトランジスタ技術から出版されているので、かなり敷居が低くなってきている。CERNという欧州原子核研究機構がKicadの開発をサポートをしているらしく、けっこういろんな機能が追加されている。利用できるOSが幅広く、Windowsはもちろんのこと、OSX、Linuxでも使える。

 

Design Spark PCB(DesignSpark PCB ホームページ » DesignSpark)

これも回路図エディタと基板デザイン両方が使える。RSコンポーネントからダウンロードできる。Windowsの環境でしか使えない。操作は非常に簡単で直感的なのだが、かゆいところの設定ができない。アナログな基板を設計するにはむいていない。

 

CADLUS X 

日本製のプリント基板設計のCAD、二ソールという会社が作っている。フリーでも使えるが、ガーバーデータの出力には無料では対応していない。P板.comに基板を発注するのであれば、このソフトウェアのデータでそのまま送れる。困ったときに、いろいろとサービスが受けられたりする。以前、ビックサイトで開かれたプリント配線板EXPOで直接話を聞いたら、日本語を基板に書けると言っていた。

 

OPUSER(ソフト・装置製品案内 電子回路基板設計CAD OPUSER ユニクラフト株式会社 回路設計CAD/基板設計CAD)

フリーではない。回路図と基板設計ができる。以前、基板加工機を使っているときに、このソフトを使っていたので、筆者は長らくこのソフトウェアを愛用してきた。結構操作は簡単に使えて、リジットフレキ基板もこれで設計した。かゆい所には、かなり手が届く。慣れないと操作が難しいらしいが、慣れてしまうと、これから抜け出せない。

 

他にも、有料の基板設計CADだと、OrCADとかAltiumとかいろいろあるが、使った事がない。

 

発注業者

基板を設計したら、あとは業者に発注する事になる。ここ数年の発展が目覚ましいものがあって、多層化やビルドアップ基板などは、一昔前では手が届かない技術だったが、今はもう身近なものになってきている。

 

P板.com(プリント基板の製造・設計・実装ならプリント基板ネット通販P板.com)

日本でかなり有名な、小ロット対応のプリント基板製造業者だろう。通常のリジット基板はもちろんのこと、フレキシブル基板にも対応している。相談すると、可能な限り対応してくれる。特殊な外形とか、レベラーをこうしたいとかとか。対応もかなり早い。

 

ケイツー(プリント基板製造・パターン設計、試作・ビルドアップ基板のことなら! 株式会社ケイツー/株式会社ケイツープリント

もし、特殊な基板を作りたくなったら、ここがオススメである。たとえば、超伝導で使うプリント基板を作りたいとなった場合、内層の配線は、スズメッキまたは半田メッキしたいハズだ。グリーンレジストの中も、銅だけではなくメッキしたくなるハズだ。そんな、普通では無茶な仕事も引き受けてくれる。いろんなアイディアを試験することもできる。ちなみに、そんな低温は、プリント基板の保証されている温度ではないので、そうした保証は不問とするしかありません。しかし、低温で用いても特に問題が起きたことはない。